住宅ローンを借り入れするのに必要な諸費用は意外に高い!?

住宅ローン借り入れの諸費用
(写真=kenary820/Shutterstock.com)

住宅ローンの借り入れ時には、保証料や事務手数料などの諸費用がかかります。その額も小さなものではありません。とはいえ、住宅ローンの選び方などによっては、諸費用額を抑えることも可能です。ここでは、どのような諸費用がかかるのか、その金額の目安をみていきます。また、自己資金が少ない場合の対策などもお伝えしていきます。

住宅ローンの借り入れ時には、どんな諸費用がかかる?

住宅ローンの借り入れに関連する諸費用の中で、多くを占めるのが「保証料」と「事務手数料」の2つです。保証料には2つの支払い方法があり、どちらを選ぶかで当初の諸費用の額が大きく違ってきます。また、事務手数料は金融機関によってその金額に大きな違いがあります。

● 保証料
借り入れにあたり、保証会社の保証が必要な場合、保証会社に支払うのが保証料です。
まず、この保証料がかかる金融機関と保証料なしの金融機関があります。保証料が必要かどうかをチェックしましょう。

保証料が必要な場合、金額は借入金額や借入期間で決まります。例えば、借入金額3,000万円で借入期間30年の場合、保証料は約62万円です。これを住宅ローンの借り入れ時に一括で支払う方法が一般的ですが、毎回の返済に上乗せして支払う方法もあります。上乗せして支払う場合には、多くの場合金利が0.2%高くなります。

<一括前払い方式と金利上乗せ方式 金額はどう違う?>
借入金額3,000万円、金利1.2%、全期間固定、返済期間35年、元利均等返済、ボーナス返済なしの場合

※保証料は金融機関や審査内容によって異なります。

自己資金が少ない場合は、金利上乗せ方式を選ぶことで当初の諸費用を抑えることができます。ただし、表からもわかるように、金利が高くなる分、毎月返済額は多くなります。

● 事務手数料
住宅ローンの契約や保証に関する事務コストで、ほとんどの金融機関で必要です。主に「定率型」と「定額型」の2つがあり、率や金額は金融機関によってまちまちです。

<定率型>
借入金額の〇%と設定されている
事務手数料例:借入金額の2%、1%(各税別)など

<定額型>
借入金額や返済年数に関係なく一律
事務手数料例:一律5万円、3万円(各税別)など

一般的に定額型の方が金額が少ないので、当初の諸費用を抑えたい場合は、定額型の商品を選ぶと良いでしょう。また、フラット35などでは、両方の方法がそろっていて、利用者がどちらかを選べることもあります。ただし、事務手数料が少ない定額型は定率型よりも金利が高くなっている場合もあるので、金利も合わせて確認しましょう。

ネット銀行では保証料なしで、事務手数料も少なめというところもありますが、多くは保証料なしの場合には事務手数料は多め(借入金額の2%など)、保証料が必要な場合には事務手数料は少なめ(3万円など)といった傾向があります。必ず、2つセットでチェックすることをおすすめします。

ほかにも、住宅ローンの借り入れ時には印紙代や登記費用も必要です。これらの額は、購入する物件や借入金額などによって決まってきます。内容や費用の概算は、下記の表をご覧ください。

さらに、住宅ローンの借り入れをするには、原則、団体信用生命保険(団信)と火災保険への加入が義務づけられています。これらの保険料も小さい額ではありません。諸費用として、見込んでおく必要があります。

多くの金融機関の団信は、保険料は金利に含まれていますが、フラット35で借り入れする場合は、毎年、残高に応じた特約料を支払う必要があります。初年度の特約料は、諸費用として準備しておきましょう。

火災保険の保険料は、補償内容・期間・保険会社によって異なります。補償内容を手厚くするほど、保険料は高くなります。

<住宅ローン借り入れ時にかかる諸費用>
・ 「諸費用額の一例」は借入金額3,000万円、借入期間35年、新築一戸建ての場合の概算額です
・ 詳しい金額は、必ず各自でご確認ください

なお、住宅を取得する場合には、上記の住宅ローン関連の諸費用の他にも、次のような費用もかかるので予定しておきましょう。

● 仲介手数料
土地や中古物件を購入する場合は、売り主から直接購入する場合を除いて仲介手数料が必要です。新築の一戸建て・マンションなどでも、分譲会社から直接購入するのでなく、不動産の仲介会社から購入する場合には、仲介手数料がかかります。

● 引っ越し代・新生活準備費用など
住み替えにあたり、引っ越し代や、新居のカーテン・インテリア費用なども必要です。家具や家電も新調するとなれば、意外とまとった額になるものです。

現金で準備できない場合はどうしたらいい?

住宅ローンの諸費用は、現金で準備するのが望ましいのですが、預貯金が少ない場合などは、つぎのような方法で対策しましょう。

・ 諸費用が少ないものを選ぶ
諸費用が少ないことを優先して住宅ローンを選びましょう。たとえば、当初の事務手数料が安いものを選ぶ、保証料は金利上乗せ方式を選ぶことで、諸費用を抑えることが可能です。また、火災保険は長期契約の方が、トータルの保険料はお得になりますが、加入期間を短くしたり、長期契約でも年払いにするなどで当初の支払額を少なくできます。

・ 諸費用分も借り入れする
多くの金融機関は、住宅ローンの借入額に諸費用分も上乗せして融資してくれます。ただし、その分借入額は増えてしまいます。物件価格以上の借り入れをすれば、のちに借り換えがしにくくなることもあります。また、万一、売却する際も、売却できる価格よりローン残高の方が多くなりがち。そのことは、心しておきましょう。

可能であれば、仲介手数料がかからない物件を選ぶことも、諸費用を大きく抑えるには有効です。また、新しい家具や家電、カーテンなどに費用をかけ過ぎないことも、諸費用のコストダウンにつながります。

このように、住宅を取得する際には、住宅ローンの諸費用をはじめ、多くの諸費用がかかることがわかりましたね。とはいえ、急な準備や対策は難しいものです。 あらかじめ諸費用の概算を確認し、計画的に準備しておくようにしましょう。

文/髙木惠美子(ファイナンシャルプランナー)

こちらもチェック

couple

連帯保証は怖くない!? 夫婦での借り入れ不安を解消

夫婦で住宅ローンを借り入れると ...